飲食店コンサルタント服部直紀

飲食店経営者と店長のためのブログ

飲食店店長に向けて

最近、飲食店の閉店や廃業が増え続けています。

 


今こそ、飲食店店長の仕事を見直して欲しくで、出版した本のまえがきで訴えた想いを読んで頂けたらと思っています。

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(まえがき)

私が飲食業界に入ったのは、

大学卒業後に新卒で入社した日本マクドナルド株式会社からでした。

 


それまで、飲食店でアルバイトをしたこともありませんでした。

 


だから、未知の領域に大学を卒業していきなり足を突っ込んだのです。

最初から戸惑うばかりの毎日でした。

高校生のアルバイトから素人扱いされて「服部さん!笑顔ないですよ!」

と年下のアルバイトから叱責されたことも一度や二度ではありませんでした。

 


当時の店長からも役立たずの「給料泥棒」扱いされた時には、辞めたくなったこともありました。

しかし、次の仕事を探すのが面倒くさいという自分の性格が災い(笑)して辞めずに続けることができました。

それが、今につながっています。

 


飲食店のスタートがマイナスイメージだったために、飲食店の仕事の楽しさや深さがじっくりと自分の心に染み渡っていきました。

 


特に、飲食店店長の仕事は店舗で発生するあらゆる出来事に精通していなければなりません。

 


店舗や料理というハード面の知識や技能の習得も必要です。

また、お客様やアルバイトなどのスタッフとの人間関係を構築するなど心理面での理解も必要なのです

 


飲食店には、日々の営業であらゆる課題が目の前に現れてきます。

売上減少や人材不足、クレームや厨房設備の故障などのトラブルも突然起きます。

その際に、すぐに決断を迫られることも少なくありません。

 


このような決断は、ある程度経験を積み重ねれば身に付けることは難しくありません。

 


しかし、現代の飲食業界の経営環境は非常に厳しく、長く経験を積み重ねるほど時間の余裕はありません。

少しの判断ミスや判断の遅れで廃業することもあります。

 


私自身もマクドナルドを退職して飲食店を開業しました。

しかし、2年で廃業して飲食店経営に失敗した経験をしています。

 


その後は、飲食の中小企業で店長やスーパーバイザーを経験する中で、飲食店店長に何が大切で、どんな知識が必要かなどを、身をもって学んできました。

 


コンサルタントになる前の最後には、赤字を繰り返していた年商2億円の飲食企業に入社して、後に副社長兼営業本部長の役割を担ってきました。

 


その際に、人材が育っていないことが経営不振の原因だと思い、店長育成を中心に立て直しを図っていきました。

なんとか店長たちの努力により、会社を年商9億円20店舗の企業に成長させることができました。

 


私が常に思ってきたことは、どんな大きなチェーンでも1人1人の店長の成長なくしてはあり得ないということです。

店長の育成が会社を発展させることに最も効果があると証明したと思います。

 


いま飲食店店長は巨大な荒波に揉まれています。

その都度、正しい決断が求められます。

その決断を正しく行える指針となる一冊になるのではないかと自負しています。

 


本書では、サラリーマン店長から独立開業したオーナー店長まで、すべての飲食店店長が店長としての職責を全うできる内容になっています。

 


また、本書を読み進めていただくことで、飲食店店長としての喜びも感じていただけると思います。